final E500は2021年10月時点で、finalブランドの中で最も安いイヤホンになります。
元々2000円のイヤホンですがAmazonでセールしていたので1700円で購入しました。セールで安くなっているし、なんか評判も悪くなさそうだからという理由で買いました。改めて文章にすると酷い理由ですね。
外観
これ箱の裏じゃありません。表です。表の写真撮ってなかったっけと箱を確認したらちゃんと表でした。
シンプルイズベストと突き詰めたかのような外観です。ダイソーの300円イヤホンのほうが箱にお金かかってそうです。
こちらが裏になります。シンプルにカタログスペックと内容物の説明になっています。
中身
中は保証書とちょっとした説明書の他にイヤホン本体が丸まって収まっています。
ちゃんと固定はされていないので、輸送時の傷防止のためか筐体をフィルムで包んであります。
外観は特に目新しいものはありません。超シンプルなプラスチック筐体に久しぶりに見た超標準的なケーブル、そしてお馴染みのEタイプイヤーピースです。
こんなシンプルなケーブルは久しぶりに見ました。10年位前に使っていたATH-CKS55を思い出しまします。最近はアンバランス接続でもGNDをできる限り分離できるようにした4芯や8芯ケーブルが多くなりましたし、そうじゃなくても絡まることを防ぐためか素材を工夫しているケーブルが多いですが(以前紹介したSOFUN X2などもそう)、E500のケーブルはTHE ケーブルという感じのものです。
音質
フラットで自然な周波数特性
低音から高音までフラットな鳴り方で特に悪い部分は感じません。全体的に癖が無くナチュラルな音質と言えます。強いて言えば少し籠ったように聞こえますが、良く言えば暖かみのある音とも言えます。もう少し一つ一つの音がはっきりとした鳴らし方のほうが好みですが2000円という価格を考えれば上出来でしょう。
高音の伸びは少し物足りないのですが、低音は意外としっかり鳴らしてくれます。ただ、出力が弱いせいなのか全体的に迫力不足な印象は否めず、アコースティックでは良い感じに聞こえてもEDMや伸びのあるバラードなどを楽しむのは物足りなく感じました。インピーダンスは低いのですが、出力が低いので音量も上げ気味になります。M11 Plusをミドルゲインで使用していますが、HS1300SSは60~70なのに対して、E500は70後半~80くらいの音量になりました。
解像度や定位はそこそこ良いが……
解像度や定位はそこそこあるためボーカルが埋もれているということはありませんが、左右方向の音場が少し狭いと感じますし、公式が謳っているASMRなどのバイノーラル音源に合わせてチューニングしたという触れ込みは少し言いすぎなんじゃないかなと思います。ゲーミングデバイスのように解像度や定位に力を入れてチューニングされているということなんでしょうけど2000円という価格相応の音だなという印象です。
言ってしまえば2000円+αの性能なイヤホンですので解像度や定位が特別優れているというわけではありません。そう考えると、バイノーラル音源を聴くために買うのなら最低限の性能があればよいならE500、そうじゃないならより解像度や定位に力が入ったAmazonベーシックのゲーミングヘッドセットや有名なゲーミングブランドのゲーミングイヤホンのほうがより良い体験ができると思います。
装着感
筐体もケーブルも非常に軽く作られているので装着感は非常に優れています。final Eタイプのすっと入って圧迫感の無い着け心地と合わせてとても快適な装着感を得られます。
PCでの作業やゲームで使用しても邪魔にならないというのは大きな利点です。
総評
良い点
- フラットな特性で自然な鳴らし方
- 2000円+αの解像度や定位は確保されている
悪い点
- 出力が低いためかEDMなどは苦手
- バイノーラル音源を聴くならもう少しお金を出したほうが良い体験が得られる
- L,Rがわかりづらい
- 全体的に安っぽい作りが気になるかも
E500は自然なサウンドが楽しめるイヤホンです。とりあえず流行りの曲を聴くのであれば特に問題なく価格+αの音を楽しめます。よくわからないけどイヤホンが欲しいのなら、とりあえずE500を買って1ヶ月くらい使ってから考えてもいいと思います。E500で満足ならそのまま使う、何か不満があるなら少し予算を足して不満点を解消できる方向性のイヤホンを買うといいでしょう。
バイノーラル音源用として考えると価格相応の音です。Amazonベーシックや有名なゲーミングブランドのヘッドセットやイヤホンのほうが解像度や定位に優れています。
2000円という予算ならE500ですが、もう少しお金を出せるならこれらのゲーミング系を買ったほうがいいと思います。
以上、final E500のレビューでした。