Abusan’s Journey

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Anker Soundcore mini 3、SONY SRS-XB12、SONY SRS-XB13を一気にレビュー

みなさんこんにちは。今回はワイヤレススピーカー3機種を一気にレビューします。

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左からAnker Soundcore mini 3、SONY SRS-XB12、SONY SRS-XB13

家ではONKYOのスピーカー、出先ではワイヤレスイヤホンを使用しているためワイヤレススピーカーなんて私にとって全く縁がないもののはず。事の発端は愛車のカングーを車検に出した時まで遡ります。代車として出てきた車が車検付きの競技車両だったんです。

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ちゃんと車検通って公道走行もできる競技車両

ダイハツ ミラです。
そこから紆余曲折あってこのミラに乗り続けているのですが、いかんせんミラの純正スピーカーというのはラジオを聴くくらいにしか使えず、競技車両ということで車内の騒音もなかなかのものなので音楽を聴きながら運転なんてできたものではありません。そこでアウトドアで使うワイヤレススピーカーなら置き場所を自由に選べて少しはマシになるのではと思ってワイヤレススピーカーを探していました。
ワイヤレススピーカーをいろいろ探しているとき、友人からAnkerのワイヤレススピーカーを譲り受けました。それがAnker Soundcore mini 3です。
この時はAnkerだけをレビューしようと思っていたのですが、ほかのワイヤレススピーカーも聞きたくなり、ちょうどAmazonブラックフライデーセールでSONYのSRS-XB12という古いモデルが安くなっていたため購入。しかしXB12は2年前のモデルなので単純に比較できないよなと思い、特にセールで安くなっていたわけでもないXB13を購入しました。

ということで、私の前には似たような形をしたワイヤレススピーカーが3つ鎮座しています。どれもマグカップくらいのサイズでコンパクトです。こういう形のワイヤレススピーカーを一言で表す単語ってないんですかね。マグカップ型とかでいいのかな。

最も小さいのはSoundcore mini 3、最も大きいのはXB13

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箱の大きさはAnkerとSONYでかなり違いがありましたが、中身はそれほど差はありません。

Anker Soundcore mini 3

f:id:abusan3225:20211209222257j:plain Ankerのマグカップ型ワイヤレススピーカーです。4000円を切るAnker価格でコスパが良いと評判です。アプリでイコライザーの切り替えなどもできます。

SONY SRS-XB12

f:id:abusan3225:20211209223925j:plain こちらはSONYのマグカップ型ワイヤレススピーカー。2019年発売と古い機種ですがまだまだ使えます。後継のXB13ではオミットされましたが、AUXケーブルで有線接続ができます。お値段は7000円前後ですが、古い機種のためセールで4000円中ごろになることが多くなりました。Ankerと違ってアプリでイコライザーの切り替えなどはできません。

SONY SRS-XB13

f:id:abusan3225:20211209223953j:plain XB12の後継として2021年に発売された機種です。有線接続が廃止されましたがパッシブラジエーター開口面積の大型化され低音がXB12より出るようになりました。ストラップの取り付けによる設置場所の自由度が高まり、上から吊るすなどの使い方もできるようになっています。お値段は6000~7000円前後です。

スペック

 Soundcore mini 3SRS-XB12SRS-XB13
サイズ約72 × 72 × 84mm約74 x 92 x 74mm約76 × 76 × 95mm
重さ230g243g253g
防塵・防水IPX7(防塵なし)IP67IP67
Bluetooth5.04.24.2
対応コーデックSBCSBC / AACSBC / AAC
通信距離(カタログスペック)20m10m10m
出力6W5W5W
連続再生時間15時間16時間16時間
アプリ連携あり
イコライザー、BassUp切り替え
なしなし
価格
※2021年12月09日時点の目安
約3800~4000円約4400~7000円約6000~7000円
複数スピーカーの連携最大100台まで接続可能2台で連携 or ステレオ再生可能2台でステレオ再生可能

カタログスペックでわかること

  • どちらもIPX7相当の防水性能だが、防塵はSONYのみ
  • Bluetoothバージョンに違いがあるが特に性能面で違いはない
  • SONYAACに対応
  • 通信距離はAnkerのほうが長い
  • 再生時間はSONYが僅かに長い
  • Ankerは公式アプリと連携してイコライザーやBassUp機能の切り替えが可能
  • 価格はAnkerがワンランク安く、旧モデルのXB12もセール対象になることが多いためXB13が最も高い

音質

まずどちらも音質に極端な差はありません。どちらも解像度や歪みについては価格相応の音質です。強いて言えばSONYのほうがボーカルから高音にかけてSONYのほうが解像感やクリア感が良いと感じます。SONYらしく丁寧な鳴らし方で小さい音も可能な限り鳴らそうとする気概を感じます。Ankerは高音を苦手としていて、アコギの音などで少し歪みを感じました。

最も大きな違いは低音

この手の製品では低音が出ていることをユーザーに分かりやすく伝えるためか、BASSという単語が付いた機能を宣伝していることが多く、今回の3機種もAnkerはBassUp、SONYはEXTRA BASSという技術を宣伝しています。
単純に音の聞こえ方のバランスとして低音が出ていると感じるのはSoundcore mini 3とXB13です。XB12は他の2機種と比べて少し低音が弱く感じますが、全く出ていないというわけでもなくイヤホンで言えば中高音重視な音という印象です。Soundcore mini 3はベース域が強調されているとはっきりわかるほど強く出ます。対してXB13はSoundcoreほど強くはありませんが、トータルバランスを壊さない程度にベース域が強調されます。
低音の質という視点で考えるとXB12が最も良いと感じました。SoundcoreとXB13はあえて筐体を箱鳴りさせることで低音を出していると考えられます。特にパッシブラジエーターを持たないSoundcoreにおいて箱鳴りが顕著に感じられ、ぶわついた締まりのない低音になっています。XB13も箱鳴りがありますが、こちらはパッシブラジエーターがあるためSoundcoreより低音の締まりがあるように思います。XB12はほぼ箱鳴りしておらず、ボーカル域に少し厚みを持たせながら高音から低音まで適度なバランスで聞くことができます。
3機種とも強調されるのはベース域のみで、サブベースから下はほぼ鳴っていません。そのためEDMや打ち込み系は苦手で、生演奏のロックなどを得意とします。これは外で使う場合でも違いがわかる部分です。

ただ、この手の製品が主に使用される環境はBBQやキャンプなどでのアウトドアということを考えると重要なのは音楽のメインとなる中音域と下支えとなる低音です。他の環境音が激しく混じる環境で聞く分には3機種とも特にネガな部分は感じないでしょう。設置場所の環境によってはSoundcoreのような低音の出方のほうが聞きやすく、XB12は全く聞こえないなんてこともあります。

本体の操作性はほぼ同じだが、音量操作に注意が必要

3機種とも本体の操作でできることに変わりはありません。

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Anker Soundcore mini 3の操作パネル
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SONY SRS-XB12の操作パネル
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SONY SRS-XB13の操作パネル

大きな違いは音量操作にあります。
Soundcore mini 3は絶対音量が使用されスピーカー本体と機器の音量が同期します。この動作が少し厄介でして、本体側で音量を覚えていない仕様なのか接続した際にスマホなどの機器側で設定されている音量にかかわらずSoundcore側の音量は最大に設定されます。そこから音量を上げてもSoundcoreの音量はもちろん上がりませんが、そこから音量を下げるとSoundcoreの音量も下がります。なにやらややこしい動作なのですが、接続するとSoundcore側の音量は必ず最大になると覚えておけば大丈夫です。Bluetoothで接続後に自動で再生するように設定している場合は注意が必要です。

SONYは両方とも個別で音量調整を行うことができます。接続を切ってもスピーカー側は音量設定を覚えていますので、再度接続しても前回と同じ音量で再生されます。ただ、何かの拍子にスピーカー側の音量がリセットされることがあります。リセットされても初期の音量は小さめに設定されているため、突然大きな音が出て驚くなんてことはありません。

設置場所の自由度はXB13が一強

3機種ともストラップが付いています。Soundcoreは固定されていて取り外すことはできません。XB12とXB13はストラップ全体を取り外し可能です。
ストラップの取り付け位置の制約によりSoundcoreとXB12は吊るした際にスピーカーが上向きになることを避けられませんが、XB13はストラップの取り付けについて自由度が高くなったため横向きや下向きにすることが可能になりました。また、XB12とXB13はストラップを完全に取り外すことができます。これを利用してより長いストラップに変える、ストラップ以外のものを取り付けるなどもできます。

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一つ問題点があり、写真のように吊るして横向きや下向きに使用した場合は充電ポートが塞がります。

総評

Anker Soundcore mini 3

良い点

  • 4000円を切る価格
  • 3機種の中では最もコンパクト
  • 最大100台まで同時再生が可能

悪い点

  • ストラップは短く固定式
  • 音量操作に注意が必要

Soundcore mini 3は3機種の中で最も安価にワイヤレススピーカーを手に入れられます。
音質は価格相応で、総合的にみるとコストパフォーマンスはそこまで高くないとも言えますが、迷ったならとりあえずこれを買っておけば大丈夫という選び方ならAnkerはやはり強いです。そういう場合で期待を外さないのもAnkerでしょう。

SONY SRS-XB12

良い点

  • XB13と比べて安い価格
  • トータルバランスに優れた音質
  • 取り外せるストラップ
  • AUXケーブルで有線接続が可能
  • 2台用意することでステレオ再生可能

悪い点

  • 生産終了している可能性もあるため入手性が悪化するかも
  • 下向きに取り付けるには工夫が必要
  • 外で使うと低音が物足りないと感じる

XB12は旧モデルですが接続性に問題はなくSONYらしいサウンドを楽しめます。3機種の中で有線接続に対応しているのはXB12のみなので、有線で使うのならXB12一択になります。
低音は他の2機種と比べて弱いと感じます。特に他の環境音が多いアウトドアでは物足りないと感じるかもしれません。
旧モデルであるため在庫が無くなれば入手できなくなります。この機種を選ぶのであれば早めの購入をおすすめします。

SONY SRS-XB13

良い点

  • XB13から着実にアップデートされた低音
  • 設置場所の自由度が高い
  • 2台用意することでステレオ再生可能

悪い点

  • 最も高い価格(少なくとも6000円以上)
  • 吊るして使う場合、充電ポートが塞がる場合がある

XB13はXB12から低音が強化されているためアウトドアでも聞きやすくなりました。設置場所の自由度が高いのも良い点です。
価格は3機種の中で最も高いためコストパフォーマンスは少し悪いです。充電ポートの位置にも注意が必要です。

私個人としてはお金を出せるならXB13、とりあえず必要ならSoundcoreでいいと思います。音質に細かい差はありますが、音質を重視して買う製品でもないため安さで選んでも問題ないでしょう。